沖縄県は20日、新たに10歳未満~90歳以上の1309人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。先週の同じ曜日(13日)と比べて約28%減となり、2日連続で前週の感染者数より減少した。医療体制の逼迫(ひっぱく)を受け県は今後、「抗原検査キット陽性者登録センター(仮称)」を設置し、検査キットで陽性が判明すればオンライン診療が受けられる仕組みをつくる。
これまでは検査キットを使った自己検査で陽性となった場合は、かかりつけ医に相談するなど再度の検査や受診を求めていた。しかし、感染拡大で医療機関は感染者の対応に追われている。オンライン診療につなげるセンターの設置で負担軽減を目指す。
感染者や濃厚接触者となり欠勤する医療従事者は、コロナ対応を担う重点医療機関とその他の病院などを合わせて838人となった。8カ所の医療機関で一般診療を制限、15カ所で救急医療を制限している。
既にクラスターが発生した県立南部医療センター・こども医療センターでは、新たに入院患者1人が感染し、計6人になった。
重症者病床は19日の77床から105床に増え、警戒レベル判断指標の「重症者用病床使用率」は20日時点で35・2%まで下がっている。
新規感染1309人を年代別に見ると、20代211人で最多。一方、90歳以上が30人、80代も31人感染しており、県の糸数公医療技監は「若者から高齢者の感染に変わっている」と警戒感を示した。
米軍関係は19日時点で126人の感染が分かった。20日の感染者数は集計が間に合わず報告がなかった。