[名護市長選 2022・1・23]

再編交付金を活用した事業の抜粋(2018〜21年度)

 【名護市長選取材班】23日投開票の名護市長選に立候補している前名護市議で無所属新人の岸本洋平氏(49)=立民、共産、社民、社大、新しい風・にぬふぁぶし、れいわ新選組推薦=と、再選を目指す無所属現職の渡具知武豊氏(60)=自民、公明推薦=は、共に子育てへの手厚い支援を掲げる。ただ、その実現に向けた手法は異なる。学校給食費・保育料・こども医療費の無償化を米軍再編交付金で実現した渡具知氏に対し、岸本氏は行財政改革などで再編交付金に頼らなくとも継続できると主張。選挙の主張の明確な対立軸となっている。

 再編交付金は、国が在日米軍再編への協力度合いに応じて自治体へ交付する。2007年度に始まり、名護市は交付を受けてきたが、新基地建設に反対する稲嶺市長誕生後に凍結された。だが18年、「国と県の訴訟の推移を見守る」とする渡具知氏の当選後に再開し、現在は年間約15億円が交付されている。

 渡具知氏は三つの子育て無償化実現のため、再編交付金を財源とする基金を造成。辺野古、豊原、久志地域の施設整備などにも充てられている。

 一方、辺野古新基地建設に反対する岸本氏は、再編交付金はなくとも、子育て支援は実現できるとの立場で「再編交付金に頼らないまちづくり」を訴える。

 子育て支援は市民の期待度が高い。再編交付金を継続使用するのか、基地に頼らない予算捻出にかじを切るのか。選挙戦での争点の一つとなりそうだ。