[ワールド通信員ネット]@ボリビア

リオ・グランデ川の堤防の決壊により、浸水した大豆畑=12月27日、ボリビア、オキナワ第2移住地の東側(小型無人機で撮影)

リオ・グランデ川の堤防の決壊した箇所を見る日系人たち=12月27日、ボリビア、オキナワ移住地東側(小型無人機で撮影)

リオ・グランデ川の堤防の決壊により、浸水した大豆畑=12月27日、ボリビア、オキナワ第2移住地の東側(小型無人機で撮影) リオ・グランデ川の堤防の決壊した箇所を見る日系人たち=12月27日、ボリビア、オキナワ移住地東側(小型無人機で撮影)

 【山城博明通信員】昨年12月のクリスマス前後にボリビア国内では雨が降り続き、各地で水害の被害が出ている。オキナワ移住地の東側を流れるリオ・グランデ川が増水し堤防が一部で決壊して、その近くに農地を所有する沖縄県系日系人たちの農地も浸水、1100ヘクタールほどに被害が出ている。被害に遭った作物は主に大豆である。

 リオ・グランデ川は、源流があるコチャバンバ県で連日雨が降り続き、その雨水が下流のサンタクルス県へと流れ増水した。川はさらにベニ県を通り、ブラジルのアマゾン川へと流れる。

 今年はラ・ニーニャ現象で雨の少ない地域に雨が多く降るといわれている。例年降雨量の少ないアンデス地域に雨の日が続いている。

 サンタクルス県の北部地域は大穀物生産地域で、多くのボリビア人大豆生産者が農地を有するが、やはりリオ・グランデ川からの浸水で7万ヘクタールほどの大豆畑に水が入り、作物はほとんど全滅に近い状態といわれている。

 今度のリオ・グランデ川からの浸水被害はオキナワ移住地では2009年以来である。オキナワ移住地では1990年代、リオ・グランデ川の水害に再三悩まされ、97年にオキナワ第2移住地の東側に農地を所有する沖縄県系日系人グループが個人負担で8キロの堤防を造成した。98年にはサンタクルス県が予算を計上し8キロを造成。2000年にはオキナワ村役場とオキナワ日本ボリビア協会が共同で7キロの造成を進めた。

 その後、継続してサンタクルス県庁の治水事業で堤防造成は進められ、計全長50キロ余りの距離にわたって堤防が造成された。オキナワ移住地を完全に網羅する距離である。

 しかしこの堤防は土を盛り上げただけのものであり、草木が生え、盛り土がある程度の強度を保つ役目を果たしているが、大洪水が起これば決壊の恐れもある。今回の大水では一部区域で川幅1キロ前後あるリオ・グランデ川の水位が、普段より3メートル以上になったといわれている。

 農地への浸水が始まったのは12月23日。農地は平たん地なので浸水はゆっくり始まるが、水が引くのもゆっくりで、数日要する。

 12月末には川の水位も下がり、補修工事を開始。日系人たちが所有する14台のトラクターを導入して、6日かけて、決壊した場所3カ所を埋めたり、危険な箇所を補強するなど1キロにわたった補修を1月4日に終えた。

 補修工事といっても土を盛り上げただけなので、増水すれば完全に防げるものではない。