沖縄県は25日、新型コロナウイルスの医療用抗原検査キットで陽性となった人が電話やオンラインで医師による問診が受けられる「抗原定性検査・陽性者登録センター」を県庁に設置し、26日から運用を開始すると発表した。期間は当面の間。早期に陽性者を健康観察につなげるとともに、医療機関の負担軽減を目指す。県によると同様の取り組みは全国で初めて。
■対象は重症化リスク低い軽症者
これまで抗原検査キットで陽性が判明しても医師の診断を受ける必要があり、再度の受診やPCR検査が求められていた。一方で、感染の急拡大でPCR検査体制は逼迫(ひっぱく)し、発熱外来のある医療機関も患者の対応に追われるなど課題があった。
対象は重症化リスクの低い若い世代を中心とした軽症者。何らかの症状がある人が医療用の抗原検査キットを薬局で購入し、自ら検査を実施。陽性の判明後、県の電子申請システムに陽性反応が出た検査キットの画像や連絡先などを登録する。
センターの事務局が内容を確認した後に、医師が陽性者本人に電話などで問診し、診断する。
センターは県職員3~4人と医師1人の体制で、1日当たりの対応は20~30人程度を想定。利用状況に応じて医師の体制拡充を調整するという。
県の嘉数広樹感染症対策課長は、基礎疾患がなく、重症化リスクの低い40代以下を想定していると説明。50代以上の利用は「重症化リスクが高いと思われるので、発熱外来など病院で診察を受けるのが望ましい」と話した。
▶沖縄県のHP(医療用抗原検査キットを使用し陽性となった方へ)
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/hoken/kansen/kougenn_touroku.html