沖縄県中城村内の海岸でアーサを養殖している宮城明信さん(76)が「アーサ畑のオーナー」を募集している。アーサが旬を迎える2月初旬~3月末までの間、購入した養殖網の枚数分、定額でいつでも自由に収穫できる仕組み。網に張り付く海藻を取り除いたり、アーサが育ちやすいよう潮の干満に合わせて網の高さを調整したりする普段の手入れは、宮城さんが担う。佐敷中城漁業協同組合中城支所のアーサ養殖部会のメンバーとしては初めての試みで、県内でもかなり珍しいという。(中部報道部・平島夏実)
宮城さんは「生のアーサを見たことも食べたこともない方々がたくさんいらっしゃると思う。水平線が180度見渡せる場所で、波音、鳥の声を聞きながら採れたてを味わって」と呼び掛けている。
養殖網は幅約1メートル、長さ約18メートル。網から垂れ下がったアーサを、1~2センチ残してはさみで刈り取る。網1枚当たり1シーズン税込み3万円で収穫し放題。アーサを絞った状態で約25~30キロの収穫が見込めるという。
オーナー制度とは別に、アーサの収穫体験も受け入れる。収穫できる時間は干潮時の前後約2時間。はさみとざるは宮城さんが準備するため、寒くない服装で長靴を履けば気軽に参加できる。刈り取ったアーサは1キロ税込み2千円で持ち帰れる。
生のアーサは、口いっぱいに広がる香りが特徴。冷凍保存すると約1年間持つ。
養殖網の下には稚魚が泳いでいて、宮城さんは「ほら、ここにも。フグの赤ちゃんかな? 大自然の中で収穫して、その後は浜辺でピクニックをお楽しみください」と話している。
問い合わせは宮城さん、電話090(1944)1234。