在沖米海兵隊は8日、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)で、海外での人道支援や非戦闘員避難などの訓練を、県や那覇市が中止を求める中、強行した。CH53大型輸送ヘリやMV22オスプレイが飛来し、人員を運んだ。第31海兵遠征部隊(31MEU)が那覇軍港で同種の訓練をするのは初めて。玉城デニー知事は談話を出し「断じて容認できない。県民の基地負担が増大する」と反発。訓練の即刻中止を求めた。(2・28面に関連)

 海兵隊は、8日は準備作業としており、9日から訓練が本格化する見通し。夜間や早朝の時間帯の活動も想定している。軍港周辺では市民らが軍港での訓練に反対する声を上げた。

 県は、軍港が市街地にあり、地域に与える影響が大きく、航空機の離着陸は軍港の使用目的にも反するとして、訓練の中止を求めていた。

 知事は、米軍基地や施設の使用条件を定めた「5・15メモ」で、「港湾施設および貯油所」と記された那覇軍港の使用主目的について「厳格に運用されるべきだ」との認識を示した。...