コールセンターや企業のコスト削減のコンサルティングなどを手掛けるアクトプロ(東京)は今年4月、沖縄県与那国町にコールセンターを開設する。コロナ禍で休業中のホテルを間借りする形でまずは30人規模でスタートする。これによってホテルは賃料収入で当面の運転資金を確保できるようになる。アクトプロも離島勤務という働き方の選択肢を増やし、多様な人材獲得を目指す。新たな雇用や移住により、島の活性化に寄与したいとしている。(政経部・島袋晋作)

アクトプロが運営する和歌山県のコールセンター。与那国町は5カ所目となる(提供)

アクトプロがコールセンターを開設するアイランドホテル与那国=与那国町(提供)

アクトプロが運営する和歌山県のコールセンター。与那国町は5カ所目となる(提供) アクトプロがコールセンターを開設するアイランドホテル与那国=与那国町(提供)

 コールセンターは、昨年4月から休業している同町唯一のリゾートホテル「アイランドホテル与那国」のロビー部分に開設する。客室約30室と食堂も使い、従業員寮としても使う。与那国町によると、町内最大規模の民間事業者となるといい、今後の展開が注目されている。

 アクトプロはこのほど、ホテルを所有・運営するりゅうにちホールディングス(HD、浦添市)と半年間の賃貸契約を結んだ。建物は改修せず、パソコンや机、通信設備や諸経費で初期投資費用として約2千万円を見込む。

 アクトプロのコールセンターは都内のほか大阪府と和歌山県にあり、与那国町は5カ所目。主に企業や地方自治体の電話対応業務を代行する。

 コロナが収束し、ホテルが再開した場合は、コールセンターを島内の別の場所へ移して継続することも検討する。

 コールセンタースタッフのほか、厨房(ちゅうぼう)スタッフを全国から募集するが、地元からも採用する方針。時給は東京や大阪と同等の1100円~3千円。稼働後半年をめどに50人、1年後には100人、2年後には200人規模に拡大する計画。採用は地域への影響も考慮し、他の拠点より慎重に進めるという。

 同社の新谷学社長が昨年3月に旅行で訪れ、進出を決めた。島の自然環境を見て、島外から人材を呼び込めると判断したという。「離島での生活を望む若者の移住で、島の活性化に貢献できる」と新谷氏。採用以外でも、ボランティア活動や地域との交流などを積極的に展開する考えを示した。