沖縄県エステティック・スパ協同組合(識名由美理事長)が沖縄オリジナルのマッサージの手法「琉球てぃんなでぃ」を開発し、普及に取り組んでいる。エステ人材の技能向上や質を担保するため「てぃんなでぃ」を施術できる技術者を資格で認定。専用のオイルやBGMも作り、セットにしてブランド化を進める。新たな観光のコンテンツとして発信し、観光客の滞在日数や消費単価の向上に寄与することを目指している。(政経部・川野百合子)

竜が天を舞うイメージでマッサージする「琉球てぃんなでぃ」の施術のイメージ(公式PVから抜粋)

2021年度の資格認定者らと、沖縄のエステのブランド化に取り組む県エステティック・スパ協同組合の関係者ら=10日、那覇市のホテルコレクティブ

竜が天を舞うイメージでマッサージする「琉球てぃんなでぃ」の施術のイメージ(公式PVから抜粋) 2021年度の資格認定者らと、沖縄のエステのブランド化に取り組む県エステティック・スパ協同組合の関係者ら=10日、那覇市のホテルコレクティブ

 ハワイのロミロミ、タイのタイ古式マッサージ、バリのバリニーズマッサージなど世界の有名リゾート地には、それぞれの文化や風土に根差した特有のマッサージやエステがある。リゾート地としての優位性や他地域との差別化のため、組合は県の「沖縄スパ・ウェルネスアイランド構想」の一環で、2013年にオリジナルの施術を作った。

 「てぃんなでぃ」は「竜が天を舞うようになでる」がコンセプト。沖縄在来種の月桃などから抽出したオイルを塗り、手や腕を使って無限大を示す「∞(インフィニティ)」の形を描くようにゆっくりとマッサージし、血流や老廃物を流し、こりや筋肉組織をほぐす。施術の際には、琉球音階で作ったBGMを流し、エステティシャンのウエアも統一するなどブランドの確立に注力している。

 エステやスパの技術に国家資格などはなく、業界団体が各種の認定資格を制定しているが、県内ではこれらの有資格者も少ないという。

 同組合は、技術面だけでなく、沖縄特有の歴史や文化など地域性を生かした人材育成のため独自の認定制度を整備。業界の認定資格保持者や3年以上の実務経験者などが、基礎となる座学講座と試験・面接を経て一定の能力が認められた上で、実技試験に合格すると施術を担えるようになる。今月10日、13人が新たに認定され、現在67人が資格保有者となった。

 まだ認知度が低く、県内でもホテル内のスパ施設など9サロンでしか提供できていない。ただ、価格競争防止のため料金は90分1万8千円からと決められており、少なくとも通常の約2倍の客単価上昇が見込める。男性を含むリピーター獲得も期待できるため、今後、情報発信して普及を図る方針だ。

 組合の大城真美子理事は「観光が厳しい今だからこそ、客が戻ってきた時に質の高いサービスを提供できるようにしっかり普及し、技術を磨いていきたい」と意気込んだ。