[新型コロナ 沖縄の今]
新型コロナウイルスワクチンの64歳以下の3回目接種について、県内では那覇市など15市町村がすでに個別・集団接種を開始しており、13市町村が2月中に集団接種を始める予定であることが12日までに、沖縄タイムスの調べで分かった。3月に開始予定としたのは11市町村。進学や就職時期とも重なり、必要な対象者には柔軟に対応したいと苦慮する自治体もあった。
国が対象者を「2回目接種から8カ月経過後」から「6カ月経過後」に拡大したことに合わせ、ほとんどの市町村が対象を6カ月経過後の住民に前倒し。65歳以上の集団接種会場で予約に空きがあれば接種できるようにするなど、急ピッチで対応に当たっている。
2月中に始めるのは浦添市、東村、伊江村、読谷村、北谷町、西原町、与那原町、渡嘉敷村、渡名喜村、南大東村、伊平屋村、多良間村、与那国町。西原町は医療機関での個別接種を優先的に案内している。
3月開始予定は宜野湾市や豊見城市、石垣市、大宜味村、今帰仁村、宜野座村、金武町、中城村、粟国村、伊是名村、久米島町。
国頭村は4月中旬の予定。嘉手納町は今月中旬に接種券を発送予定で、届いた人は接種枠に空きができ次第、受け付けるという。
かかりつけ医で個別接種を希望する人や県の広域接種で受けたいなど、早めに接種券が必要な人には柔軟に対応するとした市町村もある。前倒しで準備を進めている久米島町の担当者は「対象者の中には高校3年生もいる。進学や就職の準備などで島を離れる前に、希望者に接種できるよう準備したい」と作業を急ぐ。
国の度重なる方針変更に不満の声も上がった。「急な変更で一部では接種券の発送が追い付いていない」(那覇市)、「変更のたびに接種券発送の実務調整に苦慮した。準備期間を考えて情報発信してほしい」(宜野湾市)。
予約がファイザー製に偏り、今後の供給不足を懸念する市町村も複数あった。
65歳以上の高齢者への接種については、33市町村が個別・集団接種を開始している。今帰仁村、北谷町、渡嘉敷村、渡名喜村、伊平屋村、多良間村、南大東村、与那国町の8町村は今月中に集団接種を開始する予定。