[心つなぐ花咲かそ 玉城千春](8)

母校・読谷中学校の廊下に立つ玉城千春さん

 マレーシア・ボルネオ島で3年前、CFFという団体が運営する児童養護施設を訪問した時に聞いたエピソードが忘れられません。

 CFFが最初に受け入れた当時14歳の男の子。彼はある日、お土産でいただいたフライドチキンを、なんとトイレのタンクの中に隠していました。スタッフがトイレ掃除を教えようとして、故障したタンクのふたを開けたところ、ティッシュに包まれたチキンが置かれていたそうです。

 自分以外、誰一人信じられる人がいなかったのでしょう。叔父に連れられて入所した彼は、アルコール依存症の父親に麻袋に入れられ、天井につるされたまま暴行されるという信じられない虐待を受けていたようです。

 厳しい立場で必死に生きる子どもたち。私が訪問した時の子どもたちにはそんな心の葛藤は見えず、表情はとても穏やかでした。その男の子は今、教会で働いているとのことですが、当時の彼の行動にとても胸が痛みました。

 現在CFFで生活している子どもたち10人は、広大な敷地の中にある畑で野菜や果物を育てることで自給自足を目指しています。まさに持続可能(サスティナブル)な農業ですね! その経験の中で、生きる力や知恵、自立していく勇気を育んでいるのでしょう。

 世界中に飢えで苦しんでいる子どもたちがいる反面、先進国といわれる国では食品ロスが問題になっています。では私たちが身近にできることってなんでしょう。

 食べ残しを減らすことも一つ。私はというと、なぜかいつも料理を多めに作りすぎて余らせてしまいます。気づいては「ああ、また多かった」と反省することの繰り返し。残りものの料理は、翌日、私と夫がおいしくいただきますが、これを機に意識して食材を大事に使いこなせるよう工夫してみます。

 スーパーへ行って、ついでに買ってしまう衝動を抑えたり、栄養や味には問題ないけど形がふぞろいの訳あり商品を購入してみたり。すぐ食べる時は賞味期限が短いものを選ぶといったことからでも良いんですよね。

 精肉品は、賞味期限が迫ってくると、割引されています。それを見つけるとうれしくて買っちゃいません? 我が家は好きなお肉の割引を見つけたら即ゲットして、帰ったら冷凍庫へGOします。安くて食品ロス削減にも貢献して、何より気持ちは宝物をみつけた気分です。

 食材を長持ちさせ、しっかり使い切る事も大切です。

 ショウガはなかなか一気に使えないから、すりおろして小分け袋に入れて冷凍しています。ニンニクも新鮮なうちに冷凍保存して、活用できると友人から教えてもらいました。義母は白菜を塩漬けにしておいて長持ちさせ、炒めて頂きます。皆さんが実践していることを教えてほしいです。

 おばあちゃんの知恵袋という言葉が浮かびました。祖母にも聞いてみよう!

 世界規模で考えると尻込みしちゃいますが、私たちの小さな行動が地球のための大きな一歩になると信じて、継続できるよう頑張ります。(Kiroroボーカル)

 ※文中の男の子の情報は、CFFマレーシアより掲載許可を得ています。

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 沖縄タイムス社のSDGs企画「未来へ#いのちを歌おう」で、沖縄県内の小中学校を巡って特別授業を行うKiroroボーカルの玉城千春さんが、身の回りの出来事を通してSDGsについて学びながら、社会を変える一歩をつづる。