[We ACT アクト 3・8国際女性デー

矢野恵美さんの話を聞き、結婚後の姓について自身の体験を語るフロアの参加者=19日、那覇市・てぃるる

性的少数者や女性に対する差別解消を訴える矢野恵美さん=那覇市・てぃるる

矢野恵美さんの話を聞き、結婚後の姓について自身の体験を語るフロアの参加者=19日、那覇市・てぃるる 性的少数者や女性に対する差別解消を訴える矢野恵美さん=那覇市・てぃるる

 女性リーダーを育成する沖縄県女性の翼(奥村啓子会長)主催の勉強会「パリテカフェ・翼塾」が19日、那覇市西の県男女共同参画センターてぃるるであった。女性の政治参画を促すため活動する「パリテカフェ@沖縄」共同代表で、琉球大学法科大学院の矢野恵美教授が講師を務め、性の多様性の尊重や選択的夫婦別姓をテーマに語った。30人余が聞き入った。(学芸部・新垣綾子)

 セクシュアリティー(性の在り方)を巡る日本の現状について、矢野教授は「法律はほぼ全て性的多数者だけを前提とし、性的多数者の人権や法的権利だけが認められている」と指摘した。

 心と体の性が異なる性同一性障がいの人が戸籍の性別を変更する場合、精巣や卵巣の摘出など、心身や経済的に大きな負担を伴う性別適合手術が必要とされる上、手術は4年前まで保険適用外だったと説明。

 一方で「世界の潮流は脱手術化」とし、スウェーデンでは2013年、法的性別変更に関する手術要件を外し、手術を強制された人々に国家賠償を行ったと紹介した。

 同性婚が認められないため、結婚を望む同性カップルが婚姻に基づく配偶者の子の共同親権や配偶者が死亡した際の遺産相続、所得税の配偶者控除などの権利が得られない現状も示した。

 結婚後の姓を巡っては、夫婦どちらかの姓を選ばなければならない現行制度を「強制的夫婦同姓」とし、大半のケースで女性が改姓を強いられ不利益を被っていると強調。選択的夫婦別姓について「同姓が嫌だと思う人に別姓を認めてほしいと言っているだけ。同姓にしたい人に別姓を強いるものではない」と説き、幅広い人々の希望が尊重されると訴えた。

 セクシュアリティーと女性差別の構造は同じとし「求めているのは特別扱いではなく平等。さまざまな差別の問題を一緒に考えてほしい」と呼び掛けた。

 翼塾はパリテカフェ@沖縄の協力で初めて開催。第2回は26日午後1時から同じ場所であり、沖縄国際大学の前泊博盛教授が「基地と経済」をテーマに話す。