沖縄県北谷町桑江のホテル「コンフォートプラス」は、県内の離島に住む子どもたちが本島の高校や大学、専門学校の受験やオープンキャンパスの際に受験生の宿泊費を無料で提供し、付き添いの保護者の客室も半額で提供する応援プランを実施している。運営するオキナワライフプラス社長の米須清正さん(45)と妻で副社長の奈々さん(46)は元教員で離島勤務を経験した。「離島の人たちの進学の際の経済的負担を少しでも軽くしたい」と話している。(中部報道部・伊集竜太郎)

離島に住む受験生の宿泊費無料プランを提供する「コンフォートプラス」を運営する(左から)米須清正さん、娘の優衣さん、妻の奈々さん=20日、北谷町桑江

 ホテルは4年前に開業。2人は教員時代、離島の子どもたちが受験のため本島に行くたびに宿泊費や交通費を負担する現状を目の当たりにして「何かできないか」と考え、応援プランを3年前から始めた。

 清正さんはうるま市の津堅島で5年間勤務した。当時、子どもの高校受験のために家族全員で島を離れた例もあった。「その家族は本当は島にいたいのに経済的な面から離れざるを得なかった。それ以外に選択肢がない状況に言葉が詰まった」と振り返る。

 奈々さんは久米島で2年間勤務した。「久米島高校以外に子どもが進学したいと言った場合は、島を出るかどうかを保護者は早いうちから考えている。子どもたちも本島に行く場合の親の経済的負担を気にしている」と実情を語る。

 プランはこれまで高校と大学の受験が対象だったが昨年、ある離島の子から「専門学校への受験やオープンキャンパスでも無料で利用できないか」との問い合わせを受けて今年から利用対象とした。付き添いの保護者の割引も利用者は多いという。

 2人は「お世話になった離島の人たちへ少しでも恩返しになればと思う。利用した子どもたちが将来、島を支える人材になってほしい」と願っている。

 無料で提供できる客室は間取り1Kタイプで1日5室まで。予約順となる。問い合わせは同ホテル、電話098(988)5667。