整体師・田場吏さん(38)=うるま市出身

 プロスポーツ選手や有名アーティストらのトレーナーとして培った経験と技術を生かした施術が好評を博する。

「症状が改善し、『体が軽くなった』と言ってくれるとうれしい」と語る田場吏さん=東京・三軒茶屋の「三軒茶屋鍼灸治療院」

 2011年、都内に開いた「三軒茶屋鍼灸(しんきゅう)治療院」で、体のゆがみに起因する“現代病”を抱えて駆け込んでくる患者と向き合う日々だ。

 「運動不足ですね」「いくら眠っても足りない感じがしませんか?」「胃の調子がよくないですね」。手のひらで背中の筋肉をほぐしながら、日常生活の不摂生をズバリ言い当てると、ベッドに横たわる患者は思わず苦笑いに。

 「姿勢や無意識の癖を見れば、どこが痛いかだいたい分かる。1回の施術で楽にしてあげたい。効果が3日しか持たないような治療はしたくない」との言葉に、一人一人の患者と真摯(しんし)に向き合う姿勢がにじむ。

 小中高とサッカーにのめり込んだ。選手として活躍する一方、大けがで苦しんだことで、さまざまな治療やリハビリを経験。選手を支える裏方のトレーナーの存在に引かれた。

 県内の専門学校で学び、整体師の道に。21歳で上京すると、病院や接骨院などでも研さんを積んだ。その傍ら、人気ダンスボーカルユニット「w-inds.」や県出身のアーティスト、三浦大知さんのツアートレーナー、Jリーガーの個人トレーナーとしても結果を残し、評判が広がった。「パフォーマーの状態が100%に近づくようケアすることを心掛けている。一般の患者も同じ。結果にこだわりたい」と言い切る。

 趣味のフットサル仲間に、聴覚に障がいのある女性がいたことがきっかけで、12年にデフフットサル女子日本代表のトレーナーに就任。未知の世界だったが、「サッカー経験が生かせたら」と引き受けた。

 15年のワールドカップ(タイ)に帯同し、チームの6位入賞に貢献した。「日本では認知度が低いが、メダルを取れば見方が変わるはず。体のケアだけでなく、選手と監督とのパイプ役になれれば」と、今後も日の丸を背負う選手らを支えるつもりだ。

 活動の幅を広げたいと常に考えている。「新しい形の社会福祉活動もやっていきたい」と意欲的だ。(社会部・石川亮太)=連載・アクロス沖縄<44>

 たば・つかさ 1978年うるま市勝連生まれ。与勝中、与勝高校時代はサッカー部で活躍。県内の専門学校を卒業後に21歳で上京。治療院や病院勤務などを経て、2011年に「三軒茶屋鍼灸治療院」を開業。プロスポーツ選手や大物女性歌手らも通う。聴覚に障がいのある選手がプレーするデフフットサル女子日本代表トレーナー。