【東京】有識者などでつくる国の文化審議会は25日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録を申請する本年度の候補に、泡盛や日本酒、焼酎などの「伝統的酒造り」を選定した。政府は3月中に正式決定した上で、ユネスコに申請書を提出する方針。文化庁によると、登録可否の審査は2024年秋ごろの見通し。

(資料写真)仕込みがめで発酵される泡盛

 審議会は選定理由について「(伝統的酒造りは)手作業の技として築き上げてきた伝統工芸技術だ」と評価。「日本の酒の文化的側面・社会的機能を国内外に発信することが重要」などと強調した。

 岸田文雄首相も1月の施政方針演説で、地域活性化に向けた取り組みとして、遺産登録に意欲を示していた。

 外務省や文化庁による関係省庁連絡会議を3月に開いて審議し、正式に決定。同月末までにユネスコへ申請する。文化庁によると、遺産登録の可否は、毎年秋ごろに開かれるユネスコ政府間委員会で審査される。だが、登録がない国の審査が優先されることなどから、日本の候補の審査は実質2年に1回となっている。

 今年11~12月予定の同委員会では、豊作祈願や厄払いの踊り「風流踊(ふりゅうおどり)」が候補になっており、今回選定された「伝統的酒造り」の審査は24年になる可能性が高いという。

 日本の無形文化遺産は22件。10年には、沖縄の古典芸能「組踊」が無形文化遺産に登録されている。