沖縄県政奪還を狙う自民は、石垣市長選で推薦した中山義隆氏が4選し「選挙イヤー」幕開けの2022年1月にあった名護、南城に続き市長選3連勝。「オール沖縄」勢力に対する優位を広げた。県内では今後も4市長選が続くが、序盤戦でオール沖縄を引き離した自民は秋の知事選に弾みをつけたと言えそうだ。

沖縄県庁

◇次は沖縄市長選

 自民は、次の沖縄市長選(4月24日投開票)でも勝利して、夏の参院選や知事選へ勢いを維持したい考えだ。ただ、勝利したのは前市長が返り咲いた南城を除きいずれも現職で、勝利はある意味「既定路線」(県連幹部)だ。さらに、コロナ禍で経済が落ち込む中、政権政党である自民がてこ入れする候補者にプラスに作用した側面もある。

 参院選や知事選では自民が現職に挑む形となる上、地域の課題から県全体の政策論争が想定される。辺野古の新基地建設問題の争点化は避けられず、自民県連内部でも「市長選連勝で勢いはつくが、全県選挙は別物」との見方が大勢だ。

◇新基地問題、争点ならず

 一方のオール沖縄勢力は、新基地建設問題が争点になりにくい地域選挙での苦戦が続く。21年1月の宮古島市長選で勝利した、反現職の保守勢力を取り込む選挙戦略をモデルにしたが、連敗に歯止めをかけられなかった。

 陸自を積極的に誘致するなど、砥板(といた)芳行氏の従来の政治姿勢を理由に「迎合できない」(県政与党幹部)との反発は最後まで尾を引き、一枚岩になれなかったことも影響した。

 一方で砥板氏でまとまった石垣版「オール沖縄」は1万2千票余を獲得した。一定の保守票が流れたとみられる。こうした共闘体制の維持、拡大は参院選や知事選での勝利に不可欠で、今後の八重山票の動向も注視が必要だ。(政経部・山城響)

◇自民の茂木氏「大きな弾み」

 自民党の茂木敏充幹事長は27日夜、石垣市長選で自民、公明両党推薦の現職が4選を果たしたのを受け、夏の参院選と9月の任期満了に伴う県知事選に向け「大きな弾みとなる」との談話を発表した。「1月の名護、南城両市長選に続く連勝だ」とも指摘した。