[ウーマンボイス]

更年期症状について、早めの受診や生活習慣の改善を呼び掛ける「ゆいクリニック」の島袋史院長=2月、沖縄市内

更年期障害の症状

更年期症状について、早めの受診や生活習慣の改善を呼び掛ける「ゆいクリニック」の島袋史院長=2月、沖縄市内 更年期障害の症状

 更年期症状は、加齢によって卵巣の働きが衰え、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少することなどが原因で起きる。この時期は職場で管理職などを担う人も多く、仕事や私生活で良いパフォーマンスを維持するためには、セルフケアとともに周囲の理解が不可欠だ。

 製薬会社大手、大塚製薬(本社・東京)が2月に発表した「働く女性の健康意識調査」によると、45~59歳の女性1722人の半数が更年期症状を自覚。日常生活に支障を来す人のうち「仕事を辞めたことがある」「仕事を辞めようと思ったことがある」は計42%、「昇進を辞退したことがある」「昇進を辞退するか悩んだことがある」は計40%を占め、「責任が上がれば上がるほど相談できない・したくない」と答えた割合は56%に上った。心身につらさを抱えながら、症状への対応を周りに相談できず、思い悩んでいる女性たちの姿が浮かび上がる。

 沖縄市の産婦人科ゆいクリニックにも、40~50代の女性たちが日々、心身の不調を訴え来院する。島袋史院長(51)は「体はきついけど職場には言いづらく仕事を休めないという声をよく聞く。立ちっぱなしのレジ業務で水分補給やトイレ休憩さえままならない人、年齢的なものだからと立ち上がれなくなるまで我慢した人もいる」と指摘する。

 同クリニックでは、ホルモン補充療法や漢方薬の処方のほか、人の胎盤を原料としたプラセンタ療法を保険診療で提供。複数の治療の組み合わせによって、ほとんどのケースで徐々に症状が緩和するという。一方で「更年期症状というよりも、食生活の乱れや運動不足に原因があることも多い」と島袋院長。「まずはビタミンやミネラル、タンパク質豊富な食事を取り、適度な運動と十分な睡眠を心掛けてほしい」と話す。

 同クリニックは、非常勤含め約40人のスタッフの大半が女性。「働く女性の栄養状態が悪いと、長期休職などさまざまな問題が起こってくる」として4月以降、年1回の定期健診に加え、クリニック独自でスタッフの健康状態のチェックや食生活のアドバイスに取り組むという。「経費はかかっても、元気で長く働き続けてもらうことが、本人にとっても職場にとっても社会にとってもはるかにメリットが大きい」と島袋院長は強調する。