沖縄県環境部は2月28日と3月1日の2日間、国頭村で星空の観望会と講演会を開いた。両日とも和歌山大学観光学部の尾久土正己教授が講師として参加し、星空を観光資源とする「アストロツーリズム」について紹介・実践した。国頭、大宜味、東村の約40人が参加した。県世界自然遺産地域振興モデル事業の一環。(北部報道部・西倉悟朗)

満天の星空を楽しんだ参加者ら=2月28日、国頭村(県環境部提供)

尾久土正己教授(中央)の講演を聴く参加者ら=1日、国頭村

満天の星空を楽しんだ参加者ら=2月28日、国頭村(県環境部提供) 尾久土正己教授(中央)の講演を聴く参加者ら=1日、国頭村

 28日は、国頭村森林公園で、望遠鏡や双眼鏡を使って星空を観望。尾久土教授や「くんじゃん星の会」のメンバーらが参加者らに星空を解説した。アンドロメダやオリオン大星雲、北斗七星、カノープスなどを見て楽しんだ。

 1日は尾久土教授が講演。アストロツーリズムは、世界的にも新しい観光の概念で、研究者によって定義はさまざまとした上で、「美しい星空や天体を見上げるために、居住地を離れる活動」と説明。近年は研究も増え、注目が高まっているという。

 米国に本部を置く国際ダークスカイ協会が認証する暗い自然の夜空を保護・保存するための「星空保護区」という制度を紹介。認証を視野に取り組んでいる鹿児島県与論町の事例を報告した。

 与論町では星空の知識を学ぶ講座を開き、島民が星空を観光客に解説する「星空案内人」として活躍。本格的な星空ツアーも相次いで立ち上がっているという。

 また、星空を見えずらくする光害を抑えるため、街灯の光を上方向に広げない工夫なども説明した。

 大宜味村で自然ガイドをする石井雄也さんは「開発がされていないからこそ残る『暗い空』が、観光につながる可能性を感じた。街灯の工夫など、地域の理解が必要になるので、まずは地域住民に地元の星空の魅力を感じてほしい」と話した。

 東村観光推進協議会の小田晃久事務局長は「森林ナイトツアーに組み込んだり、キャンプの利用客に星空を説明したり、既存のコンテンツと組み合わせることで東村を訪れる人の満足度向上につなげられるかもしれない」と期待した。