沖縄県八重瀬町の町観光物産協会の設立総会と設立記念シンポジウムが2月28日、同町中央公民館であった。地域づくりのかじ取り役を担う団体の初代会長に、石川勝弘副町長を選出。事務所は「南の駅やえせ」に置き、役場派遣の職員を含む5人体制で4月から本格稼働する。新垣安弘町長はシンポジウムで「町には磨けば光る資源が多くある。官民が連携してもり立てよう」と決意を語った。(南部報道部・又吉健次)

八重瀬町観光物産協会の設立シンポジウムで意見を述べる(左から)仲座哲男、新垣安弘、金城孝の各氏=2月28日、同町中央公民館

 設立総会と臨時社員総会で、石川副町長ら7人が発起人となって協会が誕生。観光マップの作製、具志頭の宿泊施設「ぷらっとやえせ」の利用促進、戦争遺跡ヌヌマチガマの活用など、新年度末までの2925万円の予算案を承認した。

 シンポジウムで町商工会の仲座哲男会長は「町の基盤産業は農業だが、コロナ禍の観光客減は地域にも影響を与えている。町民にとって農産物などの特産品がどれだけ売れるかは重要で、協会には観光資源を掘り起こす役割と併せて販売促進も担ってほしい」と訴えた。

 沖縄観光コンベンションビューロー誘客事業部長で町在住の金城孝さんは「恩納村では地域の物産をホテルの食材に使ってもらっている。何かを生み出すことも大切だが、いまあるものをうまく組み合わせることも重要。欲張らずに整理しながら取り組んでいこう」と提言した。

 新垣町長は「南の駅やえせは周辺地域と併せて開発することでより魅力的にできる」と説明。町観光商工課を4月に廃止し、町職員を協会事務局に派遣すると述べ「役所から外に出て事業に当たる。官民が一つとなり協会を動かそう」と抱負を述べた。

 町は観光というツール(道具)を活用して経済振興を図ろうと、2014年度に観光振興基本計画を策定。17年度には町観光拠点施設「南の駅やえせ」を開所した。

 予算不足とコロナ禍で協会設立が遅れていたが、昨年4月に準備室長を置いて注力。観光は特産品販売ともつながることから名称に物産を加えた。