沖縄県の玉城デニー知事は9日、八重山圏域(石垣市、竹富町、与那国町)で新型コロナウイルス感染が高い水準にあり医療逼迫(ひっぱく)が懸念されるとし、同圏域に「コロナ感染拡大警報」を発した。適用期間は同日から2週間。玉城知事は体調不良時は出勤や登校を控え、送別会や卒業パーティーは飲食なしでの開催か事前検査することなどを求めた。
八重山圏域では一時、まん延防止等重点措置の再要請を検討する目安(1)病床使用率60%以上(2)新規陽性者数が前週の2倍-に達していた。ただ、病床使用率の増加は主に医療機関のクラスター(感染者集団)に伴うもので現在は60%を下回っており、感染者が前週比2倍となった期間は1日のみであることや高齢者のワクチン接種が県内で最も進んでいることなどから、重点措置の適用は見送られた。
また県は同日、新たに10歳未満~90代の783人が新型コロナに感染したことを確認した。最多は10代の179人。前週の水曜日から183人減少し、4日連続で前週の同じ曜日を下回った。人口10万人当たりの新規感染者は360・17人(8日時点)で全国10番目。
八重山圏域では飲食での感染が前週の3人から12人に増えており、糸数公医療技監は「市中での感染も警戒しないといけない」と述べた。与那国町では保育施設と関連する集団感染も発生しているという。
米軍関係は16人が感染した。(社会部・玉城日向子)