肘や膝の負担を和らげる装具や義手などの制作・販売を手掛ける佐喜眞義肢(沖縄県金武町、佐喜眞保社長)は18日までに、装具を制作する際に必要な「石こうの型(陽性モデル)」に軽石を活用する工法を開発した。昨年10月から県内に流れ着いた軽石を石こうに混ぜて型を作り上げる。重量が約2割減り経費も削減できるとして、同社は他の業者にも制作方法を伝えたいとしている。(北部報道部・国吉聡志)

軽石を活用した装具・義手の制作方法を開発した佐喜眞義肢の、(左から)大城ひろみさん、佐喜眞保社長、佐喜眞一朗専務ら職員=金武町金武の同社

石こうだけを使用した「陽性モデル」(左)と、軽石を混合させたモデル。軽石を混ぜると軽くなり、経費削減につながるが、混ぜる量を増やしすぎるともろくなるため注意が必要だ=金武町金武・佐喜眞義肢

軽石を活用した装具・義手の制作方法を開発した佐喜眞義肢の、(左から)大城ひろみさん、佐喜眞保社長、佐喜眞一朗専務ら職員=金武町金武の同社 石こうだけを使用した「陽性モデル」(左)と、軽石を混合させたモデル。軽石を混ぜると軽くなり、経費削減につながるが、混ぜる量を増やしすぎるともろくなるため注意が必要だ=金武町金武・佐喜眞義肢

 装具を制作する場合は、使用する人の体に合わせるため、石こうギプスを巻いて、中が空洞の型(陰性モデル)を作る。その後、陰性モデルに石こうを流し込み、陽性モデルを制作。装具士がやすりで表面をなめらかにした後に熱したプラスチックを巻き付け、ベルトや滑り止めを付けて装具となる。

 軽石は、陰性モデルに石こうを流し込む段階で活用する。石こうと軽石を混ぜ合わせた上で水を加える。水、石こう、軽石を1対1・5対1・5(体積比)とすれば、強度も保たれるという。

 軽石の活用は宜野座村松田に住む、同社職員の大城ひろみさん(52)が提案した。松田の海岸に軽石が打ち寄せられ、拾って家庭菜園の土に混ぜていたが、他にも活用方法がないか考えていたという。今年1月ごろに雑談で佐喜眞社長に話したところ、陽性モデルの制作に活用できそうだということになり、2週間前から配合比率の実験を始めた。

 同社は今後、軽石を使って装具や義手を制作する方針だ。佐喜眞社長によると、県内には装具や義手を制作する業者が約10社あり「軽石を活用すれば使用する石こうが減り、経費の削減になる」と指摘。「ぜひ参考にしてほしい」と呼び掛けている。問い合わせは佐喜眞義肢、電話098(983)2577。