サッカー九州リーグの海邦銀行SCには、学生時代に県勢の歴史を塗り替えた経験を持つ世代など個性豊かな選手がそろう。ベテランと若手が融合し、それぞれが情熱を持って連続20年目のシーズンに挑む。

九州リーグ20年連続のシーズンに挑む海邦銀行SCメンバー=西原町民陸上競技場(提供)

 入団2年目のエースストライカー野原健太(23)=那覇市出身=は今季に並々ならぬ意欲を見せる。前半日程を終えて7月にはドイツへ渡り、プロテストに挑むからだ。まずは5部でも6部でもいい。ドイツを足掛かりにさらに上のステージを目指す覚悟を固め、“最後のシーズン”に懸ける。

 与儀小6年で九州、石田中2年の時は西日本のトレセンに参加するなど将来を嘱望されてきた。高校時代にヴィッセル神戸U18で鍛えられ、日体大を経て昨季に海銀SCに加入した。

 昨季は18試合中17試合に出場しチーム最多7得点と3アシストをマークした。「大学時代はコンスタントに出場できなかったが、海銀SCに来て試合に出る大切さを改めて知った」と充実感をにじませた。

 野原らFW陣にパスを供給する攻撃的なMFで核となるのは浦添市出身の比嘉雄作(34)だ。那覇西3年の2005年に全国高校総体で県勢最高となる準優勝の金字塔を打ち立て、大会優秀選手に選ばれた。

 高卒後はジョージ与那城氏が監督だったJFL時代のFC琉球に06年に入って4年間プレー。福島ユナイテッドや海銀SC、ブラウブリッツ秋田などを渡り歩き、再び海銀SCに戻って3年目となる。

 ベテランの域に入って改めてサッカーと向き合い、40歳まで現役で頑張るという目標を立てる。「今までよりサッカーに対するモチベーションは高い。きついけど楽しい」と言い、選手生活の仕上げに向かう。

 那覇西で比嘉の1歳下で共に優秀選手に選ばれたMF島優也(33)=那覇市出身=は、自他共に認める生粋のサッカー好き。東海大や琉球などでプレー経験があり、仲間幹監督や石井洋介コーチの信頼を得て練習時の指導役を任される。

 「走り」「堅守」に加え、パスがうまく回るためのポジショニング、ボールの運び方をチームに落とし込む。「プロではないが、技術向上の意識は高い。みんなで一緒に同じ方向を向いていきたい」と連係強化でレベルアップを狙う。

 攻守の要となる西原町出身のMF金城大樹(25)は名桜大を初の九州大学リーグ1部に押し上げた時の主将で海銀SC3年目。良い位置でパスを受けて縦パスや左右へ効果的に展開することを意識する。「少しでも上の順位にいくために開幕戦が特に重要になる」と気合を入れた。

 初戦は南城市陸上競技場で19日午後1時半からKMGホールディングスFCとぶつかる。(溝井洋輔)