沖縄県内の18製麺所で作る沖縄生麺協同組合の沖縄そば生産量が2020年は2528万食と1976年以来、最低となった。新型コロナウイルスの影響による観光客の激減と県民の外出自粛で、飲食店向けが落ち込み、前年比23・3%減。うどんやラーメンチェーン店などの進出による外食産業の競争激化や、県民の食の多様化で、2011年から10年連続で減少し、ピークの06年から半減した。(編集委員・照屋剛志)

多くの人に愛される県民食の沖縄そば

 同組合は1975年に設立された。生産量は、県民所得の向上や、飲食店の増加などで翌76年から伸長を続けた。76年の2779万食から、96年は4799万食と20年間で1・7倍となった。

 2000年代初めの沖縄ブームでさらに勢いを増し、02年には5千万食を突破。06年まで7年連続で増加し、5408万食を記録した。

 一方、10年前後に讃岐うどんや、博多ラーメンといった麺類専門のチェーン店が県内にも相次いで進出。ファミリーレストランのほか、牛丼や焼き肉チェーンなども店舗を広げており、外食産業の競争は激しさを増している。

 さまざまなジャンルからの参入により、県民の食の多様化も進んでいる。近年では製麺所から仕入れず、自家製麺にこだわる沖縄そば店も増加。同組合の生産量は11年の3558万食から10年連続で減少している。20年はコロナが追い打ちをかけ、前年から2割以上落ち込んだ。

 稲嶺盛健理事長は「コロナの影響があまりにも大きい」と説明。同組合は、コロナで大きく落ち込んだ生産量回復を狙い、SNSを使った消費喚起策にも取り組んでいる。その上で「飲食店なども巻き込んで、業界全体で県民食を盛り上げたい」としている。