沖縄県今帰仁(なきじん)村渡喜仁の具志春さんと、やしゃごの島袋世羅(せら)ちゃん=沖縄市=は年齢差ちょうど1世紀。春さんは1921年、世羅ちゃんは2021年の3月25日生まれで、今年の同日、共に一つずつ年齢を重ねて101歳と1歳になった。誕生日を控えた20日、自宅で久しぶりに世羅ちゃんを抱きかかえた春さんは「夢みたいだね。うれしい」と笑みがこぼれた。(北部報道部・當銘悠)

3月25日に101歳になった具志春さんに抱っこされる1歳になった島袋世羅ちゃん

3月25日に101歳になった具志春さん(後列中央)に抱っこされる1歳になった島袋世羅ちゃん。久々に親族が集った=20日、今帰仁村渡喜仁

3月25日に101歳になった具志春さんに抱っこされる1歳になった島袋世羅ちゃん 3月25日に101歳になった具志春さん(後列中央)に抱っこされる1歳になった島袋世羅ちゃん。久々に親族が集った=20日、今帰仁村渡喜仁

■山の中で避難生活

 春さんは同村の勢理客生まれ。21歳で夫の忠吉さんと結婚後、横浜に移り住み、沖縄に戻ると、忠吉さんは兵隊として満州へ。沖縄戦では春さんは長女と長男、親と共にやんばるの山の中や仮小屋での避難生活を送った。「あの時は生きられるとはこれっぽっちも思わなかった」と振り返る。

 戦後、春さんは子育てに追われながら、午前3時に起床し、臼で豆腐を作るなどして売り、家計を支えたという。厳しい時代を生き抜いてきた。

 長生きの秘訣(ひけつ)は「自分の体を鍛えたことかな」と話す。28年ほど前に忠吉さんに先立たれたが、60歳ごろからゲートボールをプレーし、伊平屋島や伊是名島に遠征することも。

 最近は、一緒に住む長男の栄一さん(77)、妻のセツ子(78)さんと3人で自宅にあるカラオケを楽しむ。日記をつけることも日課で、「デイサービスでしたことを記録している。子や孫の健康を祈って書いているよ」という。

■産まれた時びっくり

 「いろんな苦労をしてきたけど今は幸せいっぱい」と話す春さん。子ども6人、孫17人、ひ孫38人、やしゃご10人に恵まれた。

 最近は新型コロナ禍でなかなか会えていなかったが、20日は親戚約20人が久々に集まり、互いの健康を喜び合った。春さんは「この年まで生きるとは思わなかった。私は世界一の幸せ者です」とほほ笑む。

 春さんのひ孫で世羅ちゃんの母・柚菜さん(26)は「産まれた時はばあばと同じ誕生日でびっくり。これも何かの運命かなと思った」としみじみ。「人に優しく健康で、皆に愛される子に育ってほしい」と健やかな成長を祈った。