「戦闘糧食があまりおいしくない」。25日の衆院安全保障委員会で、友人の自衛官のそんな意見を紹介したのは新垣邦男氏(社民)。「食べなかったり、カップ麺を持参したりすることもあるという話をしていた」。厳しい環境下で働く自衛官の胃袋を支える戦闘糧食。現場の自衛官はどう思っているのか。

(資料写真)防衛省

 新垣氏自身は戦闘糧食を食べたことがなく、味は分からないとした上で「厳しい環境下にあって食事は唯一の楽しみ。英気を養う意味もあるので、自衛官のためにも改良に向けた不断の努力をお願いしたい」と要望した。

 これに対し、防衛装備庁は「携行性を重視しなければいけない一面はある。ただ、味の向上も含め充実化を図っている」と説明。献立も3~5年の間で定期的に見直しているとし「糧食の充実に努めていきたい」との考えを示す。

 陸上自衛隊の戦闘糧食は「非常用糧食」と「戦闘糧食Ⅱ型」に分類され、長期間食べても飽きないよう和洋中、肉、魚料理とバランスを考慮し献立も21種類。栄養素量の向上や連食性を考慮した味のバリエーションなど、隊員の好みも反映しながら改善を重ねているという。

 自衛隊が創設された1954年は旧軍使用の乾パンが主体で、64年からは主食1缶と副食2缶を採用。2011年からは主食副食を一括梱包こんぽうする形になった。複数の自衛隊関係者は「(今の糧食は)おいしい」と口をそろえる。

 「味の改善は相当図ってきており、隊員の中でもすこぶる評判は上がっている」。陸自トップの吉田圭秀陸上幕僚長は同日の記者会見で味に自信を見せ、こう続けた。「本当においしいか、おいしくないかは1度実食していただければ」(東京報道部・嘉良謙太朗)