沖縄県宜野湾市大謝名と浦添市牧港の境を流れる宇地泊川(比屋良川)沿いの桜並木が、鮮やかなピンク色から爽やかな新緑へと変わりつつある。近隣住民で構成する、おきなわ花を咲かせる会(花咲会)が活動を始めて20年。結成当時は川沿いにギンネムなどの大木や雑草が生い茂り、電化製品や粗大ごみの不法投棄が相次いだという。会員の亀川富男さん(74)は「整備に2年かかったよ」と当時を振り返る。

投げ捨てられ、桜の木に引っかかったまま放置されている小型冷蔵庫

川沿いの美化活動に励む佐久本暁さん(左)や会のメンバー=宜野湾市

投げ捨てられ、桜の木に引っかかったまま放置されている小型冷蔵庫 川沿いの美化活動に励む佐久本暁さん(左)や会のメンバー=宜野湾市

 亀川さんらが一帯を整備後、花咲会のメンバーは顧問の佐久本暁さん(83)が種から育てた桜の苗木120本を、嘉数の上流から国道58号まで約650メートルの区域の両岸に植栽。手入れを続けてきた。

 会の活動を知り、比屋良川愛護会も結成。2カ月に1度の草刈りを行っている。下地宏さん(78)は「毎朝、犬の散歩をしながらごみを拾う。今も粗大ごみの不法投棄が後を立たないのは悲しい」と嘆く。桜の木に引っ掛かった状態の小型冷蔵庫もあり、津波古好さん(69)、美智子さん(66)夫妻は「あえて除去はしない。この“オブジェ”を見て不法投棄がなくなればいい」と話す。

 1月中旬からの満開時には多くの人が写真撮影を楽しんだ。樹高6メートルに成長した桜の木にはメジロが巣を作り、軽快に飛び回った。愛護会の糸数治さん(80)は「メジロも春を待ってたんだね」と目を細める。

 佐久本さんは「宇地泊川にはコイやカメが生息し、川沿いにはイペーやサガリバナもある。自然を感じながら散策を楽しんでくれたらうれしい」と話した。

(仲西光江通信員)