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米軍流弾:安富祖区周辺に響く射撃音 通報遅れに住民不信

2017年4月16日 16:45

 米軍のものとみられる流弾の事件発覚から一夜明けた15日、恩納村安富祖区の宮里勇区長(54)は、銃弾が貫通したとみられる水タンクはダム工事用のゲートから約100メートル離れた資材置き場にあったと、村から説明を受けたと話した。水タンクから集落までの距離は数百メートル、国道58号まで1キロもない。米軍の訓練は昼夜関係なく行われ、辺りには射撃音が響く。最初の被害から通報までに約1週間経過したことにも、住民は不安や不信感を募らせている。

 田んぼや畑に囲まれた安富祖の集落。のどかな光景とは対照的に、山手の方から「パンパンパン」と射撃訓練とみられる乾いた発砲音が響く。被害があった水タンクから集落までは約500メートル、集落から程近い国道58号は多くの車が行き交う。宮里区長によると、ダム工事用のゲートから約100メートル先に、銃弾が貫通したとみられるオレンジ色の水タンクが設置され、フェンス越しに確認できる。

 ただ、宮里区長が被害を知ったのは14日になってから。公民館を訪れた外間毅副村長から被害状況を聞かされた。米兵が立ち会って調査している写真も見せられた。

 少なくとも約10人の作業員が、ダム工事の現場に出入りしているとみられ、宮里区長は「近くにいる作業員に当たらなくて本当によかった」と胸をなで下ろす。しかし、米軍の訓練は昼夜問わず行われ「たまたま車やタンクに傷があったから気付いたが、流れ弾はもっとあるかもしれない」と指摘。区内では以前にも畑に銃弾が落ちていたことがあり「原因が究明されるまでは、訓練を中止してほしい」と訴えた。

 沖縄防衛局によると、現場の水タンクは6日に穴が開いた。被害の通報までに1週間以上かかっており、住民は不信感を募らせる。ある女性は「工事を請け負う現場として、政治的に言いづらい理由でもあったのでは」と指摘。「山火事などの二次災害も怖い。警察と協力して真相を究明してほしい」と求めた。

 恩納村からキャンプ・ハンセンを挟んだ反対側の金武町伊芸区でも、過去に流弾事件が頻発してきた。山里均区長(66)は「こんな狭い島で実弾射撃訓練をやること自体がおかしい」と怒る。2008年には銃弾のような物が住民の乗用車にめり込んだが、米軍は責任を認めなかった。「原因を県民に知らせるべきだ。今回もまたうやむやにするのだろうか」とやりきれない思いを語った。

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