【東京】稲嶺恵一元知事は7日、日本記者クラブ主催のオンライン会見で、日本復帰から50年経過した沖縄の変化や基地問題などに関し語った。稲嶺氏は「基地や日米安全保障の問題は全国的な問題だ」と述べ、全国民が認識し真剣に考えてほしいと重ねて訴えた。

オンラインで講演する稲嶺恵一元県知事=7日

 基地問題に関し、稲嶺氏は「自分のところで応分に負担しようとは言わない。沖縄の不満や悩みはそこにある」と強調。安全保障は全国の問題だとして「沖縄ご苦労さん、大変だね、で終わってほしくないというのが多くの県民が持っている感情だ」と語った。

 1972年の日本復帰には「異民族支配を脱却し、日本に戻ってきた喜びを持って迎えた人が大部分だと思う」と指摘。一方、沖縄が求めていた「本土並み」の返還がかなわず「政治的な難しさがあった」とも述べた。

 今後の沖縄振興を問われ、政府と県が沖縄政策を協議する「沖縄政策協議会」が2013年12月を最後に長期間開かれていない点を懸念。「協議会でいろいろな種がまかれた。今は種がまかれていない」と述べ、厳しい状況に置かれているとの認識を示した。

 会見は、日本記者クラブが日本復帰50年に合わせ開催したシリーズ企画「沖縄復帰50年」で、この日が1回目。計8回程度開催する予定で、毎回沖縄に関わるゲストを迎える。(東京報道部・嘉良謙太朗)