沖縄の負担を軽減するとして日米両政府が合意した米軍普天間飛行場所属MV22オスプレイや回転翼機の訓練の県外・国外移転は、これまで計15回実施され、日本政府が負担した額は2019年度末時点で約51億円となることが11日、分かった。一方、普天間飛行場での米軍機の離着陸回数は右肩上がりで増えており、運用面で市民の負担軽減の実感は乏しい。日米両政府が普天間飛行場の返還に合意して12日で26年が経過するが、負担は重くのしかかったままだ。(政経部・大城大輔、東京報道部・新垣卓也、中部報道部・平島夏実)

米軍普天間飛行場(資料写真)

普天間のオスプレイ等の訓練移転実績

普天間飛行場での米軍機の離着陸回数の推移

米軍普天間飛行場(資料写真) 普天間のオスプレイ等の訓練移転実績 普天間飛行場での米軍機の離着陸回数の推移

■日本側が負担

 訓練移転は16年9月に合意して以降、毎年度2~3回ほど実施。移転に伴う航空機の飛行経費や人員・物資の輸送費は日本側が負担する。

 防衛省は訓練移転が年度別で最多でも3回にとどまっていることについて、取材に「日米間で2~3回と決まっている」と説明。負担軽減につながるとしている理由は「オスプレイの沖縄での駐留や訓練時間が削減される」とした。

■離着陸回数は増加傾向

 だが、普天間での米軍機の離着陸回数は増加傾向にある。沖縄防衛局の目視調査によると、米軍機の離着陸回数(タッチ・アンド・ゴーや通過、旋回を含む)は滑走路の補修工事があり、固定翼機の運用が少なかった17年度は1万3581回。18年度は1万6332回、19年度1万6848回、20年度1万8970回と右肩上がりで増加し、21年度は2月末時点で1万5076回となっている。

 宜野湾市の松川正則市長は、西普天間住宅地区跡地(米軍キャンプ瑞慶覧)の返還や普天間飛行場東側の一部返還による市道宜野湾11号開通を評価する一方、普天間所属機の訓練移転など基地の運用面では「市民の実感としてはなかなか感じられない」と指摘。「外来機の飛来など通常と違う基地運用をされると効果が見えない」と述べた。