沖縄の日本復帰事業として、1970年に開園した沖縄こどもの国(沖縄市)。目玉の施設は動物園で、ライオンやベンガルトラ、琉球列島に生息するヤクシマザルなど約150種類、千個体がいる人気スポットだ。半世紀前の沖縄には、子どもが楽しめる施設がほとんどなかった。こどもの国は米軍基地がクローズアップされがちな沖縄の新たなランドマークとして、大人にも歓迎された。

 復帰直前のこどもの日のようすを報じた1972年5月5日付の沖縄タイムスによると、近くにある中の町小は、全校児童が足を運んだ。

 当時6年生だった中根郁子さん(61)もその一人。あいにくの雨で「水じゃかじゃかー(水浸し)でね」といたずらっぽく笑った。

 思春期を迎え、動物園は少し子どもっぽく感じていたが「東海岸を望める高台にあり、広々として気持ちが良かった」...