【ジョン・ミッチェル特約通信員】米軍嘉手納基地で2018年5月から21年1月の間に、泡消火剤に関する9件の事故があり、計4750リットル流出していたことが、沖縄タイムスが米情報公開法を通じ空軍から入手した報告書で、22日までに分かった。記録によると、米軍は事故を日本当局に報告していない。
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9件の事故のうち8件で、泡消火剤にがんなどの深刻な病気につながる有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)が含まれていた。2千リットル以上が流出し、米軍が、基地からフェンスを越え海に到達していた可能性を指摘したケースも2件ある。
二つの最大の事故は18年に起きた。同年8月17日に泡消火剤の大規模な流出が米軍によって発見された。事故報告書によると、1カ月の間、保管タンクから漏れ、軍が問題に気付くまで約2270リットルに上った。報告書は、泡消火剤は確実に嘉手納基地の外に流出し、米軍は3・4キロ離れた海に到達した可能性があると述べている。
泡消火剤製造業者のデータによると、その泡消火剤にはC6が含まれている。C6は、PFHxS(ピーエフヘクスエス)を含むPFASのグループの一つ。
同年5月4日、格納庫のスプリンクラーシステムが誤って作動し、...