【南風原】南風原文化センターの企画展「私たちが『日本』にかえったとき」が23日、始まった。同センターでは、2月から沖縄の米軍施政下や日本復帰後の暮らしの様子を聞き取るアンケートを町民に実施。当時抱いていた復帰のイメージや思い出を50以上のメッセージにして展示している。5月17日まで(毎週水曜日は休館)。入場無料。

町民が本土復帰に抱いた思いをつづったメッセージ。「(沖縄が)豊かになると思った」「米軍基地は大幅に縮小されると思った」などの証言が展示されている=23日、南風原町・南風原文化センター

 展示の企画に関わった学芸員の前城菜美子さんによると、アンケート調査で、当時子どもだった10代は復帰に対して「漠然とした期待」、復帰闘争に参加した20代前後は「失望」、所帯を持っていた30代前後は「生活への不安」を抱いていたことが分かった。

 センターの企画ホール内には、「本土に就職していた姉が入院したため、母や兄がパスポート申請に時間がかかり、姉の最期をみとれなかった」「復帰後は本土の企業が進出し、沖縄の企業はつぶれるといううわさがあった」「自動車教習所で右側通行を習っていたが検定試験直前で左側になり、試験に落ちた。ワジワジーして試験官と口論した」といった証言が展示されている。

 文化センターでは29日、日本復帰した当時の町職員が語るワークショップを実施。5月7日には沖縄戦後史を研究している学者や市民によるシンポジウムなどを予定している。問い合わせは同センター、電話098(889)7399。(南部報道部・国吉聡志)