那覇市議会(久高友弘議長)は25日の臨時会で、1972年の日本復帰以降、沖縄県内離島を中心に傷病者の空輸搬送業務に従事してきた自衛隊、海上保安庁、県のドクターヘリ関係者に対する感謝決議を賛成多数で可決した。自衛隊業務への感謝決議は県内自治体では初めて。宛先の記載はない。立憲民主・社大、公明、ニライ会派など一部議員は退席、無所属の市議2人は反対した。

1万回目となる緊急患者空輸で那覇に到着した患者を担架に乗せ、救急車に運ぶ那覇市消防局の救急隊員=4月6日午後、航空自衛隊那覇基地

 発案は元航空自衛隊救難ヘリパイロットOBの大山孝夫市議(自民)。4月6日に自衛隊による空輸搬送が累計1万件を達成したのを機に、可決に向けて動いた。陸自側にも事前に臨時会で採決する意向を自ら伝えたという。

 大山市議は「復帰後50年間の搬送実績は決議に値する」と主張。一方、退席した自民以外の会派からは「自衛隊に特化しなくて良かった」(公明)、「自衛隊の宣撫(せんぶ)工作のようだ」(立憲・社大)など意見が挙がった。

 反対した無所属の会の前泊美紀市議は「自衛隊への謝意はいいが、平時の業務に対する感謝というのは決議になじまない」とした。(社会部・城間陽介)

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