[戦後77年]
6月23日の慰霊の日に向け、糸満市摩文仁の「平和の礎」に刻まれた戦没者24万1632人全員の名前を、声に出して読み上げるプロジェクトが始動した。主催は戦争体験者や戦没者遺族など市民有志でつくる「沖縄『平和の礎』名前を読み上げる実行委員会」。読み上げに10日ほどかかると見通し、参加者500人程度を募集している。
県内数カ所に設置する会場のほか、オンライン会議システム「ズーム」を使って個々の端末からも参加できる。参加者はリレー方式で戦没者の氏名と没年、亡くなった場所などを交代で読み上げる。1人当たり持ち時間30分で、500人ほどの読み上げを想定する。
実行委は6月11~12日から読み上げをスタートする。最長1日22時間、最大11日間続け、慰霊の日の23日朝までには刻銘者全員を紹介する。
25日に県庁で記者会見した実行委の1人、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは「一人一人の名前はその人が確かに存在し、人格があったということを表す」と意義を説明した。
実行委のホームページか、ファクス03(3916)2676でも受け付ける。刻銘者名簿のふりがな作成など、補助スタッフも募集している。参加申し込みフォームのURLは
(社会部・城間陽介)