与那嶺一枝・編集局長

 働く若い女性向けの月刊誌「日経WOMAN」に、リレーエッセー「妹たちへ」がある。ベテラン作家らが20代、30代のころの自身を振り返りつつ、若い読者へメッセージを送るというのがコンセプト。著名人が若いころに重ねた失敗やミスを、時に赤裸々に語っていた。

 若いころに好んで読んで、あんなにすごい人もこんな経験をしているのなら、私ごときがミスを犯すのは当然だな、と心が軽くなった。取材先も社内も圧倒的な男社会で、日々のうつうつとした悩みはエッセーと重なった。

 今から思えば、何よりもひかれたのは「妹たちへ」というタイトルだったかもしれない。日常的に使う、どうってことない言葉なのに、編集者から読者への温かさやエールが感じられるし、書き手には胸襟を開いて書くことを促すタイトルになっていると思う。なにせ書き手と読者が姉妹でないのは当然だが、見たことも会ったこともない読み手を「妹」に見立てているのだから…。...