沖縄美ら島財団は4月29日から、県内の琉球菓子店5社の9種類のお菓子をセットにした「琉球銘菓 詰め合わせ宝石箱」の販売を首里城公園内の売店で始めた。沖縄の日本復帰50年企画の一環で、首里城の「見せる復興」の取り組みの一つ。
同財団は、琉球王国時代から伝わり、各菓子店で代々受け継がれてきた琉球菓子を県内外にアピールし、琉球菓子の保存や継承、職人の担い手育成につなげたい考えだ。
沖縄土産として定着しているちんすこうのほか、結納や生年祝いなどの祝儀に欠かせない松風、こーぐゎーし、薫餅、冬瓜漬、李桃餅などで、魔よけのお守り「サングヮー」付き。お菓子は新垣カミ菓子店や新垣菓子店、和菓子四季彩、末廣製菓店、「See V Food(シーブイフード)」の5社の商品をそろえた。価格は1箱5千円。
箱のデザインは、琉球王国時代に冊封使を歓待するときに使ったとされる伝統的な漆塗りの食器で、同財団所蔵の「朱漆山水楼閣堆錦東道盆」をあしらった。
同財団営業課首里城営業係の富山幸浩係長らが27日、沖縄タイムス社を訪れ「ことしは復帰50年記念式典や世界のウチナーンチュ大会などがある。沖縄の伝統的な食文化である琉球菓子を多くの人に知ってもらいたい」とアピールした。(政経部・石川亮太)