なんとも懐かしい。もみほぐすとふくよかで、手のひらに湿った落ち葉や青草が香る。脳裏に浮かぶのは、昆虫を探して雑木林の地中をかき分けた幼き日の光景。忘れかけていた土の匂い

▼ススキを刻んではすき込み、10年がかりで肥やした畑という。本部町の前原信勝さん(80)が有機JAS認定も受けて、無農薬でジャガイモを育てている

▼牧草農家として米国にいた頃、世界ブランドの調味料の原料が薬まみれだったのを見た。太陽の神様、土地の神様、そして人間がそろい、初めて農作物は豊かに実ると語る。「人間が先にそろばんをはじくから、おかしくなるんだ」...