2021年に沖縄県内で発生した水難事故は94件(暫定値)で、過去10年(2012~21年)で最多だったことが県警地域部のまとめで分かった。死者・行方不明者は45人(同)で、2番目に多かった。県警地域部は「コロナ禍で密を防ごうと海や川に出かけた人が増えたのが要因ではないか」と分析する。

水難事故件数と死者・行方不明者の推移

 事故件数は前年比9件、死者・行方不明者は2人増えた。県内在住者の事故は61件で約6割を超える。観光客の事故は26件だった。

 水難事故で最も多いのは釣りや潮干狩りなどの「魚捕り」中の事故22件で、全て県内在住者の事故だった。その次にシュノーケリング中の事故が21件と続く。観光客の事故で最も多いのがシュノーケリングで約5割を占めている。

 水難事故の件数と死者・行方不明者数は2016年の85件、47人をピークに一度減少したが18年から再び右肩上がりに。

 増加の背景について、水難事故防止に関する請願を県に出した沖縄ライフセービング協会の音野太志代表理事は「事故が多く発生している場所は常駐の監視員がいない自然海岸が多いのが特徴だ」と説明。その上で「緊急事態宣言中、監視員が常駐する管理型のビーチが閉鎖され、自然海岸に人が流れた傾向があった」と話す。

 また、交流サイト(SNS)の普及で県内の自然海岸の情報などを容易に手に入れられるようになり、自然海岸に行く人が増えたことで、事故が増加傾向にあると分析する。

 県警はライフジャケットの着用や体調不良時や悪天候の際には海や川に入らないことなどを呼びかけている。県警地域部は「事故は一瞬の気の緩みで起こり得るので、その場所の危険箇所を十分に確認した上で、ゴールデンウイーク期間中、安全にマリンレジャーを楽しんでほしい」と話した。

(社会部・比嘉太一)