農業や観光業など人手不足に悩む事業者と地域を深く知りたい旅人をつなぐマッチングサイト「おてつたび」の参加者として、大阪大学3年の吉村ことはさん(21)=愛媛県=が2~6日、沖縄県東村宮城の沖縄ゴールデンマンゴーファームで農作業にいそしんだ。(北部報道部・金城健太)

マンゴーの実に太陽の光を当てるための「玉つり」作業をする吉村ことはさん(手前)と八谷耕平さん=5日、東村・沖縄ゴールデンマンゴーファーム

 「農業を体験できて良かった。また沖縄に来たい」と話す吉村さん。仕事だけでなく、地域の自然や文化にも触れ、充実した大型連休を過ごした。

 サイト名の「おてつたび」は「お手伝い」と「旅」をかけ合わせた造語。参加者は旅先で報酬を得ながら滞在ができ、受け入れる側は、短期的な作業の人手を確保できる仕組み。

 大学では外国語学部でロシア語を中心に学んでいる吉村さんは、今回が同サイトを使った3回目の旅。コロナ禍などで海外留学が困難になり、国内の地域の魅力に目が向いたという。「ゴールデンウイークは訪れたことのない沖縄で、やったことのない農作業を体験したい」と応募した。

 吉村さんを迎えたのは同農園の八谷耕平さん。まだ小さなマンゴーの実を間引く「摘果」と、果実に太陽の光が当たるようにする「玉つり」の作業を吉村さんに教えた。

 同農園に泊まり込みで働く吉村さんの仕事は、午前8時にスタート。初めは葉に付く毛虫やヤモリが怖くて、おっかなびっくりだった。「たくましくなった」と笑う吉村さん。慣れるにつれて気にならなくなり、仕事のペースも上がった。

 滞在中、地元の海で釣りを楽しみ、ゴーヤーを食べ、共に働く農園スタッフから「やーさん(おなか減った)」「ちびらーさん(素晴らしい)」などのしまくとぅばも教えてもらった。八谷さんは「こちらも刺激を受けた。農園が活気づいた」と喜ぶ。村とのつながりが今後も続くことに期待を寄せる。

 吉村さんは「普段何げなく食べている農作物には、人の手がかかっていることを実感した」とうなずく。「沖縄は自由でゆったりしている。また来たい」と笑顔で汗を拭った。