【東京】東京都杉並区でボードゲームカフェを営む小美野寿雄さん(46)が、うるま市具志川に残る伝統的なカードゲーム「島札」を復刻させた。4月に東京ビッグサイトで開かれた国内最大規模の「東京ゲームマーケット」に出展し、反響を集めた。小美野さんは「なぜか具志川だけに残るカードゲーム。古くから伝わる遊びを多くの人に知ってほしかった」としている。(東京報道部・照屋剛志)

「島札」を復刻させたカフェ&ゲームバーことぶき店主の小美野寿雄さん=4月、江東区の東京ビッグサイト

うるま市具志川の家庭で昔から使われている島札(提供)

「島札」を復刻させたカフェ&ゲームバーことぶき店主の小美野寿雄さん=4月、江東区の東京ビッグサイト うるま市具志川の家庭で昔から使われている島札(提供)

具志川住民「子どもの頃正月に遊んだ」

 うるま市具志川に残る伝統的なカードゲームの島札は、順番に札を集め、記された点数の多さを競う。「字札(じーふだ)」「一二三(いちにさん)」とも呼ばれる。

 一から十までと「馬」「車」などのカードが49枚あり、3~4人で遊ぶ。「七」「八」「九」は4枚そろえると高得点になる「役」のカードとなっている。

 具志川で島札を製造・販売していた三角商店の廃業に伴い、1999年以降は販売されていない。

 復刻させた小美野寿雄さん(46)は、遊び方が似ていることから「花札の原型ではないか」とみる。花札より「役」が少なく、数字表記で札の種類が覚えやすいため、子どもから大人まで楽しめるという。

 具志川公民館の高江洲朝美館長(64)は「子どもの頃、正月に家族で遊んだ記憶がある」と懐かしむ。近所の人たちとの毎月の模合で、楽しむお年寄りもいるという。

 小美野さんの復刻について「忘れかけていたものに興味を持ってくれてうれしい」とした。復刻を機に調べてみたが、いつ頃から定着したのか、なぜ具志川だけ残っているのか分からないという。「戦前からあったという人もいるが、定かではない」

 島札は、1万6千人が来場した東京ゲームマーケットでお披露目した。実際にゲームを楽しむ人もいて反応は上々だったという。小美野さんは「なくなってしまうのはもったいない。多くの人に楽しんでほしい」と話した。