産婦人科医院「あいレディースクリニック」院長の被告(53)が帝王切開手術でミスを繰り返し、県医師会の指導を受けていたことが複数の医師会関係者への取材で分かった。

あいレディースクリニック

 本紙は2016年の損害賠償請求事案2件の資料を入手した。1件目は30代女性が帝王切開手術後、感染症で重篤な呼吸不全に陥った。医院側が過失を認め、500万円を支払う内容の和解が那覇地裁沖縄支部で成立した。

 2件目は帝王切開手術の際に腹腔(ふくくう)内にガーゼを残した。約250万円を支払うことで示談が成立した。

 医師会関係者によると、北條被告は他にも帝王切開手術の際に子宮筋腫の摘出を試みて失敗。多量出血で患者が危篤に陥り子宮全摘となったという。産婦人科医の1人は「帝王切開の時に子宮筋腫を取るのは自殺行為というのが常識」と指摘する。

 日本医師会(日医)によると、繰り返しミスをする医師は「リピーター医師」に指定し、各都道府県医師会に指導するよう通知する。県医師会は被告が指定を受けていたかは「個人情報でお答えできない」と回答。医師会関係者は「リピーター指定がなければ、県医師会が指導するというのは考えられない」と話す。

 リピーター医師の指定は13年度に始まり、日医によると20年度までの8年間で全国で計51人が該当した。人数以外の具体的中身は非公表となっている。

(社会部・城間陽介)