貧困による学習格差をなくすため、児童扶養手当の受給世帯や住民税非課税世帯の高校生を対象に、学習塾での講義などを無償提供する県の大学等進学促進事業の開講式が9日、県内各地の教室で開かれた。那覇市の那覇尚学院別館では、大学進学などの夢をかなえるため集まった高校生らが、講師の話に耳を傾けた。定員に空きがあり、運営団体は学生の応募を呼びかけている。

大学などへの進学に向け、オリエンテーションを受ける高校生ら=10日、那覇尚学院別館

 同事業は、金銭的理由などで学習塾に通えない高校生を対象に、県から委託を受けた学校法人尚学院と琉大セミナーが、共同で教室を開校し学習を支援する。

 大学入試を想定した模擬試験や講座のほか、長期休暇を利用した夏期講習や冬期講習も予定。県内に九つの教室があり、自習スペースも用意している。

 南部地域の高校に通う3年生は「県立看護大学を目指している。毎日通って、この一年で数学などの苦手教科をつぶしたい」と志望校合格を誓った。

 事業の実施責任者を務める尚学院職員の本原泉氏は「昨年の3年生も、E判定から志望校に合格していく子が数多くいた。決めたことを努力すれば夢は実現できる」とエールを送った。

 同事業の本年度の定員は345人。5月9日現在で128人が学んでおり、定員に達するまで学生を随時募集する。

 応募や問い合わせは那覇尚学院の子育て総合支援事業担当者、電話098(867)3518。(社会部・松田駿太)