水道水を供給する沖縄県管理の北谷浄水場で、水に含まれる有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)を浄化処理した後に、PFASの値が増える逆転現象が頻発していることが18日、分かった。直近の2021年度は、51回調べたうち40回で浄水の値が高かった。国の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)は超えなかったが、15~18年度は4年のうち3年で超えたことがあった。県は水を浄化する活性炭が経年劣化し、付着したPFASが剥がれ落ちているのが逆転現象の理由とみて、8年に1度の入れ替え頻度を4年に1度に早めている。(社会部・平良孝陽)

北谷浄水場の浄水から検出されたPFOSとPFOAの状況

 北谷浄水場は那覇、沖縄、浦添、宜野湾、北谷、北中城、中城の7市町村45万人に水道水を供給。敷地内の16カ所に粒状活性炭の吸着池がある。

 県企業局は週1回から月1回のペースで、処理前の「原水」と、処理後の「浄水」に含まれるPFOS(ピーホス)とPFOA(ピーホア)の合計値を調べている。

 この結果、原水より浄水の値が上回った割合は14年度から21年度まで82%、100%、69%、15%、42%、65%、75%、78%。この間、約65%で逆転現象が起きた。

 暫定目標値を超過したことも。15年度(最大120ナノグラム)、17年度(同59ナノグラム)、18年度(同63ナノグラム)に50ナノグラムを上回った。

 県企業局は「活性炭の経年劣化で吸着率が低下し、累積していたPFASが脱着する特徴がある」と逆転現象の理由を説明。「特に原水のPFAS濃度が薄い時に起きやすい。活性炭はPFASに有効な対策とみているが、万能ではない」と分析する。

 PFASの値を低減させる対策として、活性炭の入れ替えを8年に1回としていたが、昨年度から4年に1回へ変更。PFASの吸着率がより高い活性炭も導入した。昨年度中に半数を入れ替え、23年度までに全てを更新する予定だ。

 県企業局は、汚染源とみられる米軍嘉手納基地への立ち入り調査を求めているが、米軍は許可していない。