白波が立つ荒れた海面に、白い船影がぼんやりと浮かび上がった―。北海道・知床半島沖の観光船沈没事故から1カ月となった23日、つり上げ作業が続いていた現場海域で、観光船がおぼろげに姿を現した。「船体を見れば事故の状況が分かる」。二度と悲劇を繰り返さぬよう、地元では「徹底した原因の究明」を求める声が広がった。

 事故の現場海域周辺に行く船に向かう地元の小型観光船の運航関係者ら。花束を手にしていた=23日午前、北海道斜里町

 午後3時半ごろ、引き揚げ作業の拠点となる作業船「海進」のクレーンから海中に垂らされたワイヤの先に、白い船影がうっすらと見えた。水深約120mに沈んでいた船体が海面近くまでつり上げられた。海進に固定し沿岸部へ移動を開始。船体は水面からは見えなくなった。(共同通信)