自民党本部は25日までに、党ホームページ(HP)で日米地位協定に関する見解を示した。米軍人による犯罪が起こると、たびたび改定を求める意見書が共産党などから提出されるとし「日米同盟の不安定化を狙ってこうした主張を繰り返している」と指摘。だが、自民県連や全国知事会なども改定を求めており、政権与党として情報発信の正確性が問われそうだ。(東京報道部・嘉良謙太朗、政経部・山城響)

自民党がホームページに掲載している日米地位協定に関する見解

 党HPでは「米軍人による犯罪や不祥事が起こると、たびたび日米地位協定の改定を求める意見書が共産党系等の会派から提出される」と指摘。日米安保条約「廃棄」を主張する共産党が「日米同盟の不安定化を狙ってこうした主張を繰り返しているものと考えられる」と続けた。

 だが米軍関係者による事件事故が起こるたび、県議会ではこれまでも地位協定の改定を求める意見書が、自民県連も賛成して可決されてきた。全国知事会も「抜本的な見直し」を含む提言を採択し、日米同盟を支持する立憲民主党なども地位協定については見直しを求める立場だ。

 改定を求める声は共産のみにとどまらないのに「日米同盟の不安定化を狙う」と結び付けるのは短絡的な印象が否めない。

 自民県連は「米軍と県民が良き隣人関係となるためにも改定が必要。日本と沖縄県の確固たる安全保障の確立のためにも、地位協定のあるべき姿を求めるべきであると考える」との見解を示した。

 県連との方針の違いについて、党本部は取材に「県連が改定を求めていることは承知している。その上で、党本部としてはこういう立場だということを示している」とした。