今年の梅雨の特徴は「低温」「多雨」-。沖縄気象台によると、梅雨入りした5月(1~20日)の沖縄地方は平年より雨が多く、日照時間が少ない。那覇、名護、久米島、宮古島、石垣島、西表島、与那国島の7地点から割り出した平均降水量は、平年の約3・1倍を記録。これに伴い日照時間は平年より6割も減り、平均気温は1・1度低くなった。気象台は雨が多く日照時間が少ない日が10日ほど続くとし、農作物の管理に気を付けるよう呼びかけている。(社会部・東江郁香)

沖縄地方が多雨になった仕組み

沖縄の降水量の平年比(%)

雨水がたまった道路でしぶきをあげて走る車=20日正午、那覇市おもろまち

沖縄地方が多雨になった仕組み 沖縄の降水量の平年比(%) 雨水がたまった道路でしぶきをあげて走る車=20日正午、那覇市おもろまち

 5月の沖縄地方は梅雨前線が停滞しやすく、活動が活発。昨年11月から続く「ラニーニャ現象」により海面水温が上がったインド洋で積乱雲が発達し、偏西風を押し上げた。

 蛇行した偏西風に沿って沖縄・奄美付近では南西から北東方向に、梅雨前線が停滞した。

 さらにインド洋での活発な対流活動は、太平洋高気圧の勢力を強めた。暖かく湿った空気が梅雨前線に向かって流れ込みやすくなり、降水量が増えた。

 7地点のうち平年より最も多く雨が降ったのは与那国島で、約4・6倍を観測。県内11ダムの貯水率は平年より14・2ポイント高い94・2%(25日時点)となっている。

 梅雨前線の南下で、北にある高気圧から冷たい空気も流れ込み、沖縄地方は気温が低下。5月の上旬や16日ごろ、特に下がった。7地点以外では南城市糸数で2日に最低気温13・5度を記録し、2月中旬並みの低さだった。

 気象台によると6~8月の沖縄地方の平均気温や降水量は、ほぼ平年並みの予報。6月は前線や湿った空気の影響を受けにくく、平年より曇りや雨の日が少ない。