沖縄県産ゴーヤーの価格が高騰している。沖縄協同青果によると、5月の価格は26日時点で、1キロ当たり前年同期比1・7倍の558円。キロ単価が2091円と今年の取り扱い開始後の最高値だった20日以降は落ち着きつつあるものの、旬を迎えた定番野菜はいまだ高根の花だ。植え付けが始まる2022年2~3月の平均気温が前年と比べて0・9度低く不作だったことが原因で、小売店や食卓、農家の経営にも影響が出ている。(政経部・國吉匠)

高騰しているゴーヤーを手に取る買い物客=26日、那覇市・サンエー那覇メインプレイス

 協同青果によると、5月の入荷量は26日時点で前年同期比3割減の141トン。例年、農家は消費を当て込んで、語呂合わせで制定された「ゴーヤーの日」の8日に合わせ出荷するが、今年の8日は前年から55%減の9トンにとどまった。

 価格の高騰は不作も原因だが、長雨の影響で湿度が高くなりゴーヤーが熟すのが早くなったことも一因。農家によると、収穫したゴーヤーが、翌日競りに出すまでに黄色くなり廃棄する場合もあるという。

 那覇市のサンエー那覇メインプレイスの担当者によると、安い時季は100グラム58円のゴーヤーが、今は仕入れ価格が跳ね上がったため、店頭では倍近い98円で販売しているという。長雨の影響を受け、ゴーヤー以外にもピーマンやキュウリ、葉野菜なども値上がりしていると話す。

 通常は1袋に複数個入れて販売しているが、安値感を出すため今は1袋1個入りで販売している。それでも客の手は伸びず、売り上げも振るわないという。

 担当者は「目玉商品のゴーヤーだが今はお買い得の価格で売るのは難しい。旬の季節に悩ましい」と眉をひそめる。同店舗で買い物をしていた那覇市内の女性は「ポークがあったのでチャンプルーを作ろうと思っていたけど、価格が高いので今日はやめる」と話した。

 糸満市で300坪の畑でゴーヤーを栽培する農家は、就農2年目で収穫数の比較はできないが、今年5トンを見込んでいた収穫量は2割減の見通しという。「これから6月までが出荷のピークだが、直売所では安くしないと売れない」と嘆いた。