沖縄県警名護署(大城盛和署長)は23日、廃棄物処理法違反事件の検挙に貢献したとして、名護市真喜屋の新里誠さん(54)に感謝状を贈った。新里さんは不法投棄の現場を目撃し、不審者にその場で声かけした。「地主だ」と主張する相手へ地元の人なら分かる質問をし、答えに窮する様子に不法行為を確信するなど、とっさの判断も光った。(北部報道部・西倉悟朗)

山林にごみ捨てる不審な車、うそ見抜いた住民の機転

(左から)大城盛和署長、感謝状を受け取る新里誠さん、島袋潤生活安全課長=23日、名護署

山林にごみ捨てる不審な車、うそ見抜いた住民の機転 (左から)大城盛和署長、感謝状を受け取る新里誠さん、島袋潤生活安全課長=23日、名護署

■スマホで動画を撮影

 新里さんは昨年12月、市奥武島で墓掃除をしていた際、近くの山林へ強引に進入する軽トラックを目撃。その後「パンパンパン」と何かを地面にたたき付けるような音を聞き、不審に思い近づいた。

 すると男が軽トラの荷台から船体の一部とみられるごみを捨てているのを発見。スマホで動画を撮影しながら「何をしているのですか」と声をかけた。

 男は「片付け」と答え、慌てた様子で捨てたごみを回収し始めた。さらに地主だと主張したという。

■不法投棄は許せない

 新里さんは、地主なら当然分かるだろうと、周辺の道路工事の立ち退き料を問いかけたが返答しなかったため、不法投棄だと確信したという。後日、名護署に撮影した動画を提供。車両ナンバーや当時の状況も伝え、検挙につながった。

 新里さん自身、実家のサトウキビ畑にトラック1台分の大量のがれきを捨てられたことがあるといい「不法投棄は絶対に許せない」と語る。大城署長は「とても勇気のある行動で素晴らしい。これからもご協力いただきたい」と感謝した。

 名護署管内では昨年度に8件の同法違反があり、11人が検挙された。ベッドやエアコンなど、処理にお金がかかる物が捨てられるケースが多いという。島袋潤生活安全課長は「ごみを不法に捨てるのは犯罪。地域の目はしっかり見ている。絶対にやめてほしい」と強調した。