サンゴの卵に大興奮-。沖縄県座間味村阿嘉島の真謝ビーチで5月21日、阿嘉小学校のサンゴ産卵観察会が行われた。全国でも珍しい学校行事で、今年で18年目となる。3年生以上の児童が参加し、阿嘉島の海底で繰り広げられる自然の神秘に夢中で見入っていた。
観察会は、あか・げるまダイビング協会の協力で、毎年5、6月の夕方に各1週間の待機期間が設定され、産卵のタイミングを見計らって実施される。
待機5日目を迎えた21日、協力したダイバー数人が午後6時ごろから海に潜ってサンゴの状態を確認。20分ほどでOKサインが出ると、海岸で見守った学校職員がすぐに各家庭に連絡し、ウエットスーツに身を包んだ3年生から6年生までの児童が集合した。
しばらく海岸で待機し、辺りが暗くなり始めた午後7時過ぎ、ダイバーから産卵確認の合図を受け、シュノーケリングで夜の海に出発。児童10人、教員2人がインストラクターと共に50~80メートルほど沖にある観察ポイントに到着した。
波に揺られる児童の眼下では一斉にサンゴの産卵が始まり、次第に大量のピンクの卵が水中に広がった。今年は例年にないほどの大量の産卵があり、子どもたちは大興奮した様子だった。
今回が初めての参加となる3年生の垣花空さんは「ピンクの卵を初めて見られて楽しかった。夜の海も初めてだったけどみんなと一緒だから怖くなかった」。上原拓さんも「サンゴから卵がたくさん出てきてすごかった。夜の海は寒かったけど楽しかった。来年も絶対見たい」と、共に満足げに感想を話した。(石嶺真哉通信員)