現存する沖縄最古の映画館である那覇市の「首里劇場」が閉館する見通しであることが5日、分かった。3代目館長の金城政則さんが4月9日に67歳で死去。劇場を支える「首里劇場友の会」によると4月初めごろまで営業していたが、遺族が閉館の意向を示しているという。

首里劇場=2019年2月、那覇市首里大中町(小型無人機で撮影)

スクリーンや舞台を見学する内覧ツアー参加者=5日、那覇市首里大中町(伊禮健撮影)

首里劇場=2019年2月、那覇市首里大中町(小型無人機で撮影) スクリーンや舞台を見学する内覧ツアー参加者=5日、那覇市首里大中町(伊禮健撮影)

 首里劇場は1950年に営業開始。沖縄芝居などの舞台公演や地域の行事、講演会などにも利用された。新築時の新聞広告によると、初興行は同年9月21日からの大伸座(大宜見小太郎一統)だった。その後、成人映画専門館となったが、2021年5月から“名画座”として再スタートしていた。

 5日は友の会の案内で、映写室や旅の劇団が宿泊した楽屋、炊事に使ったかまどなどを見学する「首里劇場お別れ内覧ツアー」が開かれた。友の会の平良竜次さんは「戦前の芝居小屋の造りを取り入れた木造建築で貴重な文化資源。沖縄の戦後大衆文化を体感できる最後の場所だ」と惜しみ、記録や保存に向けた活動を続ける意向を示した。

(学芸部・真栄里泰球)