沖縄県竹富町発注の海底送水管工事を巡り、入札に関する最低制限価格を漏らした見返りに現金計1700万円を受け取ったなどとして、官製談合防止法違反、公契約関係競売入札妨害、加重収賄の各罪に問われた前竹富町長の西大舛高旬被告(74)の論告求刑公判が7日、那覇地裁(小野裕信裁判長)であった。検察側は懲役4年と追徴金1700万円を求刑、弁護側は執行猶予付きの判決を求め、結審した。判決は7月8日。

(資料写真)那覇地裁

 検察側は、贈賄罪などに問われた下請け業者で会社役員の男(69)=宮古島市=に懲役3年、竹富町の無職の男(75)は懲役2年を求刑。弁護側は執行猶予付きを求めた。

 検察側は論告で、事業を落札したJFEエンジニアリングの下・孫請けに入って利益を得る目的の下、両被告が共犯者の社員3人と「一体で利害関係を形成した」と指摘。

 狩猟などで交友関係にあった西大舛被告との連絡窓口を無職の男が、社員と面識のある会社役員の男がJFE側との連絡窓口を担い癒着を深めたとし「計画的・組織的かつ周到に行った極めて巧妙な犯行」と述べた。

 西大舛被告については接待の場で積極的に情報を教え、「餅代」と称して現金を要求したり、賄賂を町長室に保管し飲食代などに使っていたとし「公務員としての被告の倫理観は皆無」と非難。刑事責任は同種事案の中でも重大だとした。

 弁護側は、被告それぞれが「当初から一貫して罪を認めて反省し、捜査に協力している」と強調。再犯の恐れはないなどとして執行猶予付き判決を求めた。

 西大舛被告は最終陳述で「全て私の不徳の致すところ。多くの町民の皆さま、役場職員や関係していただいた皆さんに心から深くおわびを申し上げたい」と頭を下げた。

 JFE側は同事件で、社員の男(61)=那覇市、社員の男(65)=横浜市、社員の男(51)=千葉県=の各被告が起訴されている。